春とチョコ

 

 

 

 

長い長い冬がようやく終えようとしていた。

私は体を身震いさせながら

ビルを出た。

 

「こんなに寒いのに皆よく平気だな…」

周りの女の子たちは

嬉しそうに何かを持っていた。

「?なんなんだろ?」

もちろん私は不思議に思い、

すぐ隣の店の中を見た。

 

「あぁ…」

その理由がやっとわかった気がする。

明日はバレンタイン。

最終ラウンドに女の子たちは入ろうとしていたのだ。

まぁ私はあげる人もあげようと思う人もいないんだけど。

 

 

〜どこか遠くまで

君という存在を見つけられたら

きっと僕は永遠に♪

 

?誰だろう…

とても澄んだ声で歌っている。

その声をずっと聞いていたいような…

「あ…」

公園のベンチの前で

その人は歌っていた。

髪の毛・・・

というか全体的に青い人…

 

じっと私はその人を見ていたの。

ずっと・・・見ていたかった。

「やばっ!」

ずっと見ていたかったんだけど・・・

今日は見たいテレビがあったんだ!

だから私は逃げるようにその場から離れた。

歌を歌ってた人がその姿を見てるとも知らず・・・

 

 

 

 

 

 

「はぁ・・・」

昨日の出来事がうそのように過ぎた。

見たいテレビは終わってたし。

そんなんだったら、もうちょっと見ていたいってのもあったけど・

「だれ・・・だったんだろ・・・」

名前ぐらい聞いてくればよかったってちょっと後悔。

・・・してももう遅いんだけど・・・

「あれ?」

私はふと携帯を見た。

着信あり・・・

になっていた。

「だれだぁ?」

私は嫌々その送信者を見た。

「・・・タマコじゃん・・・」

ソレは私の友人?的なタマコ・

内容はいたって簡単。

 

〜私好きな人できちゃった!!〜

 

 

「またかよ・・・」

彼女は毎回おんなじ人を好きになっていた。

そして告白もできずに崩れ落ちる。

まぁそれは見ていて楽しいのだが・・・

「わ・たしも好きな人が欲しいなっ!と・・・」

これでなんとか・・・

にしても・・・

ホント・・・明日が

 

 

 

 

 

!おっはよぉ!」

「オハヨ・・・タマコ・・・」

何故だろう・・・

タマコが以上に元気だ…

手に持ってるのはチョコレートっぽいし…

だからかな・・・

「それ・・例の彼にあげるの?」

「もち!」

タマコは幸せオーラ満開で

私を見た。

そんなに見られていても

私は何も出てこんよ?

「そういえばはあげないの?」

「あげる人がいないの」

あぁそう。とタマコは小さく返した。

まぁ聞いちゃ悪かったかな?

という感じではあったが。

にしても・・・

「そのチョコ・・・大きいね。何センチ?」

「50×37.4センチv」

でかいわけだわ…

 

 

 

 

「アッシュ〜。」

スマイルは走りながらアッシュに近づいた。

「どうしたンスか?」

「昨日の女の子さぁ〜!」

あぁ・またソれっスか・・・

という感じでアッシュは苦笑した。

そんなことはお構いなしでスマイルは

色ボケ話をし始めた。

「でね〜vその子ッたら可愛いんだ!」

「でも逃げたんでしょう?」

「うぅっ!」

アッシュの一言に

スマイルは撃沈☆といい倒れこんだ。

 

 

 

 

「ほらほら!アレが彼!」

「へぇ・・・」

そういえば毎回聞いていただけで

本人は初めてみた。

緑色の髪の毛にタマコ色(何それ!?)の肌。

ンで・その隣にいるのは…

「昨日の・・・人だ・・・」

彼の隣には

昨日の歌声の人・・・

「もしかして・・・の好きな人?」

「じゃないよ・・・」

「よかった・・・」

タマコはホッと胸を下ろした。

ちがわないかもしれないけど・・・

ちがう・・・

「彼のとなりの人・・・誰?」

「え?あぁ・・・スマイルさん・」

「スマイル・・・?」

「もしかして・・・はそっちがすきなの?」

ちょっと楽しそうなタマコがわたしにそういった。

「わかんない・・・」

けど・・・好きかわかんない私は

そう答えるしかなかった。

は。スマイルさん狙い?」

「だから・・・」

わかんないっていってるでしょ?

とタマコにいい、私は彼らに背を向けた。

「かえるね・・・」

「えぇ?ちょっと!!」

タマコはびっくりしたような声で

私を止めた。

「ほら!チョコレート!」

タマコは私の胸にチョコレートを押し付けた。

「あげなよ・・・彼に・・・」

「あのね・・・」

「いいから!」

 

 

 

「あれ?あの子・・・」

「どうしたンスか?」

スマイルはアッシュの後ろに目線をやった。

そして嬉しそうな顔でアッシュの肩を何回もはたいた。

「あの子だよ!あの子!あの白い肌のこ!!」

へぇ・・・とアッシュは短く返事を返した。

「でもなんであの子も一緒なんスかね…」

「へ?」

アッシュは苦笑しながら顔をにごらせた。

「あぁ・あのパワフル少女・・・」

「ソッス・・・」

アッシュは前々からタマコに追い掛け回された挙句

殴られるということまであった(らしい)。

「ともだち?」

「かもしんねぇっスね・・・けど・・・」

けど?

とスマイルはアッシュの顔を見ていった。

その顔を見てアッシュは笑い言った。

「俺も肌の白い子は・・・好きになりそうっス・・・」

「なっちゃだめだよ!」

スマイルは怒りながら笑っているアッシュの頭を軽く叩いた。

 

 

 

 

 

 

「さぁ!GOGO!」

「うぅ・・・」

結局私はチョコレートを彼に私にいくことになった。

もちろんタマコはそれを見ているらしい。

「でも・・・」

なぜ2つもあるんだろう・・・

 

まぁ・・・2人に渡してこいってことですか・・・

 

 

 

 

 

 

「あ・・・あの・・・」

「え?」

2人は同時に振り返った。

緑色の・・・確かアッシュ?

と、スマイルが。

緊張し…てるわけじゃないけど、

私はチョコレートを差し出した。

「コレ・・・よければ受け取ってくれませ・・・ん・・・?」

「えぇ・・・?!」

「だ・・・」

だ・・・といってスマイルは下を向いた。

駄目ってことかな?

アッシュはアッシュでボーゼンとしているし。

 

 

「大歓迎だよぉ!」

 

 

スマイルは嬉しそうに私に抱きついてきた。

んだけど・

私はかなり困る。

「あ・・・あのぉ・・・く・・・くるしぃ」

そう・・・

彼の身長は私とはるかに違うため

息ができませんでした。

「ほらスマイル!どくッス!」

アッシュはちょっと怒り気味で

スマイルと私を放した。

「大丈夫ッスか?あ・チョコレート、有難く貰うッス!」

「え?Σあぁ・・・!はい・・・」

一瞬見せた彼の笑顔が可愛かったので

返事が遅れてしまった。

「あ!君!名前は!?」

スマイルは顔を急いで上げていった。

その顔はアッシュに負けないほど可愛かったんだけど。

「私は・それじゃぁ失礼しますね・」

その可愛さにお礼として教えましたv

 

 

 

 

・・・かぁ・・・」

「俺も好きになっちゃったっス」

「え・・・?」

スマイルは、キッとアッシュをにらんだ。

これから不思議な三角関係が始まる。

 

 

 

 

 

「タマコ!」

「あ!!」

 

 

ありがとう・・・かなぁ・・・

 

タマコのおかげで

なんか新しいことが始まりそう・・・

 

 

「・・・暖かい風・・・」

バレンタインが過ぎたらそこはもう春。

チョコレートは春と恋の春をも運んでくれました。

 

 

 

 

 

 

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春チョコ。

というかバレンタインデーネタ。

遅くなったのです〜が、

スマイルで御贈(送)りしました。

ちょっと幸せ?

 

 

 

 

 

 

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