温かな風

冷たい風

強い風

すべてあなたが私を支えてくれた。

 

銀色になびく髪の毛は

私の心を温めてくれた。

優しい光が私を包んでくれた。

 

 

私の名前を優しく呼んでくれた。

その時私はあなたに答えた。

 

ただ一言

 

「ナァン」

 

 

 

 

 

*-*白い風*-*

 

 

 

私は四ヶ月前に拾われた

小さい猫。

といっても栄養がないので

それ以上大きくなれなかったのだ。

 

私の言葉がわかるって言う人がいる。

それはニャミちゃん。

猫同士ってわけじゃないと思うんだけど…

一週間に一回は来てくれる・

とても優しい良い人。

 

 

彼女の言葉でユーリも優しく接してくれた。

ただ、

 

 

「お前と話せないのが残念だな…」

 

 

といってたまに見せる悲しそうな顔…

うん・

私も話したいな。

なんて思っていてもきっと…

 

 

 

無理なんだろうな…

 

 

 

 

 

だって私は猫だもん・

 

アッシュと違って獣人ってわけでもない。

ただの猫だから

 

神様は絶対にかなえてくれない。

私だけなんてこともできない・

だって…

 

そしたら不公平でしょう?

 

 

 

「ユーリ」

 

心の中でそう貴方の名前を呼ぶしかない。

声に出すとただの猫だから。

 

ユーリは私にある物語を読んでくれた。

普段はそんな優しいことしないのに

ってスマイルに言われていたっけ…

 

その物語は

 

 

猫の花嫁

 

 

 

人間に恋をした猫が

神様にお願いをして

人間になったの。

恋をした人とめでたく結婚はできたけれど

人間らしい行動はできずに・・・

けれど、それでもいい・

好きになった人は猫の女の子を

許したの。

そして、

もう一度愛を誓った・・・

 

 

うらやましいね。

私もあなたと…

 

 

・・・?」

ユーリは私を呼んだ

 

「んなぁ?」

私もちゃんと、ユーリに返事を送る。

上を向いてユーリに寄り添うわたしを

ふっと笑いながら撫でてくれた。

 

そして一筋の涙…

それが、私の見た、

最後のユーリ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アッシュ…」

ユーリはそっとアッシュを呼んだ。

「・・・」

自分を呼ばれたことで

すべてを悟ったアッシュは

を優しく抱きしめた。

「スマイル・・・」

ユーリは

目を赤くして部屋に入ってきたスマイルの肩を

そっと抱えた。

・・・死んじゃったの・・・?」

震えながらスマイルはユーリに聞いた。

ユーリは何も言わずただ首を縦に振った・

そして、

 

 

スマイルは

 

アッシュからを受け取り

そっと抱きしめながら言った。

 

 

 

震えた

 

 

小さな声で

 

 

 

 

 

 

 

バイバイ・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

と…

 

 

 

 

 

end

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白い風

白いは何もない(死)を

風は去るを

実はちょっと暗い題名です・

主人公の猫は私の中では灰色の猫ですが

人それぞれ好きな色の猫ちゃんを

想像していただけるとありがたいです。

さてさて、今回のDeuilは一匹の猫を拾いました。

その猫ちゃんは幸せに過ごしていたということを

お分かりいただけたら光栄です。

 

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